2008年10月30日木曜日

鳥島射爆劇場の無残な姿。現地を視察・調査。

昨日、県議会の経済労働委員会で、米軍の制限水域となっている、久米島の鳥島射爆撃場と久米島射爆撃場の視察に行ってきました。

久米島町役場では、副町長、久米島漁業協同組合長、沖縄県漁業協同組合連合会会長らから、状況説明を受けました。

その中で、3者はこもごも、もう、「補償金はいらない。本来の生業で生計を立てていきたい」「漁民本来の漁で生きていきたい」「漁民の誇りがある」と返還への強い要望を出していました。

その後、船で鳥島射爆撃場へ。

久米島漁協が設置したパヤオ周辺では、一隻の船が漁を行っていました。

この近くは黒潮本流が流れるところで、マグロなどの好漁場だといいます。

パヤオをちょっと行くと、「ここから制限水域です」と船長がGPSの画面を指差します。

黒島を中心に半径5.5キロに設定された赤丸の中に船が入ったことを点滅して知らせています。

船首の彼方に鳥島が見えてきました。

岩だらけというのが遠目にも確認できます。

だんだんと近づいて行くうちに、無残な姿が目に入ってきます。

採石場のように岩肌がむき出し、砕かれている痛々しい姿に言葉を失うほどです。

砕かれた岩がごろごろし、一木一草生えていません。

昔は、「緑に覆われていた。カツオをとってなまり節をつくっていたそうです」と船長も悔しそうに言います。

「島の半分は削られている。このままだとあと10年20年では島はなくなってしまう」と組合長さんらは危機感を募らせています。

島に近づくと、島の小高い丘に突き刺さった砲弾が演習の激しさを物語っているようです。
ロケット弾、劣化ウラン弾という人もいますが、専門家ではないので断定はできませんが、久米島まで地響きすることがあるというほどの激しい爆撃訓練のようです。

このままでは、島の形状がかわって粉々になり消滅していくのも時間の問題かもしれません。

「豊かな漁場を返せ」「私たちは漁民です。補償金より、本来の漁で生計を立てていきたい」

立ち上がった漁民と地元のみなさんの勇気と誇りに敬意を表しつつ、県議会も立派に応えて生きたいものです。

制限水域は撤廃せよ。米軍基地は撤去せよ。

潮風に吹かれ、戦前も同じだったであろう久米島の夕日をみながら、帰路につきました。



役場で状況説明を受ける。


全国の70%以上の制限水域が沖縄にあり、沖縄周辺に29か所設定されていると説明する
久米島漁協の組合長


海に浮かんで見えるのが久美島漁協設置のパヤオ


パヤオそ過ぎると、制限水域に入ったことを示す船のGPS装置。



遠くに鳥島射爆劇場が見えてきた。



岩肌がむき出しで、一木一草ないのが分かる


小高い丘の半分が爆撃で削られなくなっているという。



砕かれた岩がごろごろ。丘には、ロケット弾、劣化ウラン弾(?)なのか、砲弾が突き刺さっている。手前、波打ちぎわには錆びた不発弾が転がっている。


鳥島の説明を組合長から受ける、玉城のぶ子経済労働委員長と渡久地修県議


久米島の夕日





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