私たちが小さい頃、子どもたちの晴れ姿を近くから見ようと、家族は前日の晩から場所取りに出かけていった。早い人では、夕方からむしろを持って一番いい席を確保するために一生懸命だった。
むしろを敷き、風に飛ばされないように石ころの重りを四方においてから帰っていった。
朝方来た人達は、ほとんどが、すでに手遅れだった。
しかし、中には前日に一番いい席を取ったはずだのに、風でムシロが校庭の隅に無惨にも飛ばされたりしていることもあり、地団駄を踏んだこともあった。
また、当日遅く来た人達が、図々しく一番いい人の席の前に陣取ることもあったりして、子どもの運動会は、親や兄達の陣取り合戦でもあった。
そんな光景も、学校側の陣取り自粛要請や、時代の流れとともになくなっていった。
・・・と思っていた。
ところが、一昨日、朝の6時半からのラジオ体操に出かけていったら、この陣取り合戦に出くわした。
すでに、前日の夕方から晩にはすでに勝負がついているのであろう。人影はなく、昔のムシロではないが、青、緑のいわゆるブルーシートと言われているものがびっしりと敷かれていた。
昔も今も、自分の子どもを一番いい席で見たいという親心は変わっていないようである。
今日は、楽しい運動会になるだろうと思いながら、携帯電話機で写真をパチリ。
西の空には、まあるいおつきさんがほほえましく輝いていた。
場所取り合戦のシート
西の空のお月さん
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